繰り返し、変化する

気功では、簡単な動きを繰り返し繰り返し、行っていきます。

身体を揺すったり、ゆらゆら揺らしたり、腕をゆっくり回したり、など。

ひとつひとつは単純な動きですが、この「繰り返す」というのが、大事なコツです。

 

たとえば身体の硬いところ、凝っているところ、長年の癖や歪み、動きの悪いところ、など。

そういったところも、強い力で一気に変化を起こそうとはしません。

微かな動き、柔らかな動きを繰り返しながら、心地よさを広げ、沁み渡らせていきます。

繰り返すごとに身体は緩んで、本来の柔らかさやしなやかさをだんだん取り戻していきます。

こうした練習を淡々と続ける中で、いつの間にか心も身体も自然と奥から変化していくのです。 

 

涓滴岩を穿つ、ということばがあります。

ぽつりぽつりと滴る水のしずくも、長い時間落ち続けていると岩に穴をあける。

 

気功を続けていると、ときどきこのことばを連想することがあります。

小さなこと、些細なことの繰り返しが、やがて大きな変化に繋がる。

これは気功の練習を通して、体得できたことのひとつです。

 

小さなこと、些細なことに宿る力を信じられるようになりました。

 

 

 

広さに意識を合わせること

気功のクラスで練功をするときには、イメージの中で、とっても広いせかいをみていきます。

「広い」というのは、自分が日ごろ意識している範囲、関わっている範囲よりも広い、だけではなくて、地球まるごと、よりもはるかに広い。宇宙の果てしない広さです。

その果てしない時間と空間の感覚の中で、ゆったりと静かに立っていきます。


こうして気功の練習を繰り返し行うことは、普段の生活の中で、広大な時間と空間の感覚に意識を合わせる機会を積み重ねることになります。

するとその小さな積み重ねは、知らず知らずのうちに自分のなかに面白い変化として現れてきます。心と身体、意識の感覚がこれまでよりも広がって、だんだんと、自分の中にスペース、ゆとりができてくるのです。

 

いつも考え事や悩み事でいっぱいだった頭も、少し余白ができると、ものごとを広い視点から俯瞰してみることができたり、ふっとひらめきが降りてきたり。大変な問題のように感じてただただ圧倒されていたことが、それほど大きなものに感じなくなり、落ち着いて対処できるようになったりします。

また、ストレスが多くてぎゅっと縮こまっていた心も、スペースが広がると風通しが良くなって、ものごとを受け入れるゆとりができるようになったりもします。上手に受け流すことも。

 

日々、いろんなことがあります。

うまくいくことも、いかないことも、たのしいことも、そうでないことも。

突然の出来事に驚いたり、翻弄されることも。

そんな中でも、気功の練習で得た体感は、自分を奥深くから支えてくれる力になります。

 

続けているうちに、ふと、以前よりも生きやすくなった自分と出会えることは、気功のおもしろさのひとつかと思います。

 

 

 

夢のはなし

 

「あなたは、うすいものの中に、存在していくんですよ」

 

これは、昨日観た夢の中で、おじいさんのような人がわたしに言った言葉。

あぁ、そうなのか。そういうことか。と、妙に深く納得しました。

 

うすい、というのは厚みのことのようです。

同時にみえた映像では、紙の断面のような、普通だったら些細すぎて誰も気付かない、見過ごしてしまうほどの薄い隙間が、空間に漂っていました。その細い隙間から中を覗くと、奥には果てしなく広く、明るい世界が広がっているのでした。

 

***

 

昨年の秋ごろから、灯台屋の店主まるおかさんの、夢セッションのモニターを受けさせていただいています。全6回のセッションは、先日5回目が終わったところ。

 

夢セッション、わたしにとってはとても面白く、気付きと変化の連続でした。

セッションを通して夢を読み解きながら気付いたことは、現実の世界でもすぐに反応が返ってきます。そして、ひとつのセッションが終わるたびに夢のフェーズが変わり、また新しいテーマが立ち現れてきます。

回を重ねるごとに、過去のこと、未来のこと、意識と無意識が全体性をもって繋がって、見晴らしがますます良くなったように感じています。そうすると、今の自分の輪郭も、より良くわかりますね。

 

意識の領域ももちろんですが、具体的な現実の景色も、振り返ってみると、ずいぶん変わりました。大きくは、家庭内の環境整備がぐんぐん進んだかな。土台が整いつつある感覚があります。

 

いよいよセッションも残り1回。

冒頭の言葉が、その後もじわじわと響いています。在り方として、とても大事なことを含んでいるのだと思います。

次回もたのしみです。

 

 

 

気功練習会のこと

気功練習会では、站椿功(たんとうこう)という功法の、基本の姿勢で立つところから練習していきます。まずは15分。慣れたら30分。

細かく身体を揺すったり(震法)、ゆらゆら揺らしたり(揺法)しながら、身体の凝りや固さ、癖などを少しづつ緩めていきます。身体を奥からマッサージするような感じ。

 

とても簡単な動きなのですが、こうして立っているうちにだんだんと、普段は気が付かない自分の身体の感覚にも、繊細に気付いていきます。

背中が固まってる!

肩に力が入って、腕がなかなか動かない〜。

なんだかずいぶん、呼吸が浅かったかも。

などなど。

身体の緊張が強い方は、自分の身体が思うように柔らかく動かないことに驚かれたりもします。

それでも、何度か続けているうちに、みなさんそれぞれに、だんだん柔らかさが出てきます。ぎゅっと縮こまって上がっていた肩も余分な力が抜けて、背骨も関節も柔らかく動くようになり、のびのびとリラックスした様子に変わっていきます。そうしてからだがゆるんでくると、雰囲気にも、だんだん柔らかさと安定感が出てくるのです。

今まで、「これが自分だ」と認識していた身体の感覚が少しづつ書き変わって、あたらしい身体の感覚を開いていく体験は、発見に満ちていてとても楽しい道のりです。 

 

気功練習会は、2月からの開催枠があたらしく増えました。毎週火曜日の13:00−14:00 です。

第1土曜日の13:00-14:00 も実施しています。

今月いっぱいは初回無料です。はじめての方も、ぜひお気軽にご参加ください!

 

たんとう功でのんびり立ったり、ストレッチや呼吸法など、その時々でご参加の方に合わせて行っていきます。身体のメンテナンスに、リラックスの機会に、エネルギーの調整に、どうぞ自由にご利用ください。

 

 

 

意識のエネルギー

先日から、水曜日の気功練習会が「初級気功講座」に変わりました。みなさんそれぞれのペースで続けてくださり、身体の変化、感覚の変化など、よいご報告をいただくこともあり、嬉しい限りです。

 

さて、先日の初級講座。はじめに意識の使い方についてすこしお話をしました。

30分ほど立つことができるようになってくると、だんだんと自分の気、エネルギーも育ってきます。そして、「意識」というのもエネルギー。気功の練習を続けて自分の気、エネルギーが強くなってくると、意識のエネルギーも、よりチカラを持つようになってきます。

ついつい心配事や不平不満、自己否定の思いなどにとらわれてしまいがち、という方。いつも頭の中で繰り返し思っていることは、だんだんと質量をもち、もれなく現実の出来事として顕在化していきます。

せっかくならば、その強くなった意識の力をつかって、よいイメージを描けるといいですね。

 

こうなったらいいな、こんな風にありたいな、こんな体験をしたいな、というしあわせなイメージを思い描いて、ぜひそれを、自分の現実としてどんどんあらわしていってくださいね。

自分をとりまく環境や目にうつる景色、人間関係など、徐々によい方向に変わっていくのを体感できることと思います。

 

 

 

 

練功中のイメージ

気功の練習会でおこなっている、たんとう功。基本の姿勢で立ちながら、いくつかの簡単な動きを入れて15分、慣れてきたら30分ほど立っています。

震法をいれて全身をゆすってみたり、揺法をいれてゆらゆら揺れてみたり。忙しい頭をぼんやりやすめて、動きは身体にまかせて、ゆさゆさ、ゆらゆら。漂うように動いていると、だんだんと内側からふわっとゆるんでいきます。余計な力みや身体のクセ、硬さや詰まりをほどいて、元々のやわらかさを取り戻していく感じ。やわらかくなった身体は気の流れも良くなり、本来備わっている、健やかさに向かうチカラがより発揮されるようになります。

 

この功法は動きだけでも充分に身体の健康、元気のために良いのですが、せっかくなので練習会では、昔から伝わる気功のイメージを入れながらおこなっています。

そしてこのイメージが、気功のたいせつな特徴です。ただ身体を動かすよりも、イメージをともなうことで、気功の体験がより深いものとなっていくのです。

 

そうはいっても!はじめはなかなか、イメージってむずかしいです。頭はあれこれ雑念ばかり。そしてイメージも、ふだんは意識することのない、慣れないものかと思います。

なので、うまくできなくてもぜんぜん大丈夫。「なんかいろいろ言ってるな〜」くらいに思ってなんとなくあたまの片隅で聞きながら、あとはご自分の身体の心地よさにまかせて、動きに没頭してみてくださいね。

おうちで練習するときは、テレビや動画を観ながら、好きな音楽を聴きながら、なるべく楽しい環境で、気負わずゆるゆる続けてみてください。

立つことに慣れてきたり、だんだん練習を繰り返して身体が変化していくうちに、いつしかイメージもしやすくなってきます。そうして気が向いたときには、ぜひ取り入れてみてください。

 

のんびり、進んでいきましょう。

 

 

 

気功練習会*開催しています

6月からあたらしくはじめた、気功の練習会。毎週の開催で、そろそろ2ヶ月が経ちました。いつもご参加いただき、ありがとうございます!

練習会で実践している功法は、ただただ「立つ」という、とてもシンプルな(地味でたいくつな!?)もの。それでも、みなさまそれぞれのペースで続けてくださり、少しづつ変化を感じたこと、気づいたことなどもシェアしてくださり、うれしいかぎりです。

わたしは普段マッサージや気功の施術をしていますが、やはり思うのは、まずは自分で自分を元気にすることができたらな、ということ。そのひとつの方法として、気功をお伝えできればと思っていました。わたし自身も実践者のひとり。体験を共有しながらいっしょに練習していく気持ちで、実施しています。

 

練習会では、「たんとう功」という立禅の功法を中心にお伝えしています。まずは基本の姿勢で立つ、ということに慣れるところから。みんなでのんびり練功をしています。動作も簡単なので、覚えて帰って自宅で練習を続けていただくこともできますし、定期的に練習会に参加して、習慣づけていただくのも良いかと思います。お好きなペースで、練習会の場を利用してみてください。

 

気功は、なにより実践が大切です。実際にやってみて、体感を積み重ねていくなかで、自分のなかに確かな実感をともなっていきます。

元気をはぐくむための、シンプルで奥深い方法です。

 

練習会は、毎週水曜日の10:30-11:30、武蔵新城灯台屋さんにて開催しています。

詳細はこちら → http://r.goope.jp/namihana/free/lesson

9月の後半から、第2、第4土曜日の13:00-14:00にも開催することとなりました。

初回開催は9月26日(土)です。


いつでもお気軽に、ご参加ください。