広さに意識を合わせること

気功のクラスで練功をするときには、イメージの中で、とっても広いせかいをみていきます。

「広い」というのは、自分が日ごろ意識している範囲、関わっている範囲よりも広い、だけではなくて、地球まるごと、よりもはるかに広い。宇宙の果てしない広さです。

その果てしない時間と空間の感覚の中で、ゆったりと静かに立っていきます。


こうして気功の練習を繰り返し行うことは、普段の生活の中で、広大な時間と空間の感覚に意識を合わせる機会を積み重ねることになります。

するとその小さな積み重ねは、知らず知らずのうちに自分のなかに面白い変化として現れてきます。心と身体、意識の感覚がこれまでよりも広がって、だんだんと、自分の中にスペース、ゆとりができてくるのです。

 

いつも考え事や悩み事でいっぱいだった頭も、少し余白ができると、ものごとを広い視点から俯瞰してみることができたり、ふっとひらめきが降りてきたり。大変な問題のように感じてただただ圧倒されていたことが、それほど大きなものに感じなくなり、落ち着いて対処できるようになったりします。

また、ストレスが多くてぎゅっと縮こまっていた心も、スペースが広がると風通しが良くなって、ものごとを受け入れるゆとりができるようになったりもします。上手に受け流すことも。

 

日々、いろんなことがあります。

うまくいくことも、いかないことも、たのしいことも、そうでないことも。

突然の出来事に驚いたり、翻弄されることも。

そんな中でも、気功の練習で得た体感は、自分を奥深くから支えてくれる力になります。

 

続けているうちに、ふと、以前よりも生きやすくなった自分と出会えることは、気功のおもしろさのひとつかと思います。